髪切り物語

伸び放題だった髪の毛をやっとカットした。
おいらってば髪切り運にはとにかくついていない。美容室恐怖症とでもいいますか、失敗するぐらいなら伸ばしっぱなしの方がマシと思っているのだ。とくにどんなヘアスタイルにしたいとかいうのはないけれど、ショートヘアは最悪だということにやっと気が付いた前回の爆発ヘルメットヘア。やけくそにオレンジや赤系、アッシュ系控え目にブラウンなどのカラーリングをしてみたが、どれも酷かった・・・それから2年ぐらい伸ばしたのかなー、腰まで伸びてしまった。おまけに前髪も自分でカットを失敗してそれから伸ばしっぱなし。まるでどっかの信者みたいだ。5月、久々に友達と遊んだ折、友達がおいらの伸びすぎた髪をみて思いついたようで、6月がおいらの誕生日だからプレゼントに美容院に連れて行くと言い出したのだ。サッちゃんプロジェクトだとか勝手にプロジェクトにされたおいら。そんなわけにはいかないと、断ったりしたのだが友達の方が押しが強い。それでも首をたてに振らないと、この提案に乗らなければ絶好だとか脅すわけ。もうそこまでいってくれるならとお願いすることにしたのだ。

おいらと友達の都合の良い日に予約して。その友達が絶大な信頼を置いている美容師さんにカットしてもらうことになった。そこの美容院は普通の町にある普通の美容院なのだがいつも客が絶えない忙しいところらしい。その日までにどんなヘアにするか考えておいてねーといわれていたけれど、当日前髪は切るぞとだけ決めて友達の待つ駅へと向かった。美容院に向かいながらこれといった考えがうかばなかったことを告げるが、既に根回し済みで、おいらが美容院恐怖症のことやその経緯を伝えてあって、相当プレッシャーをかけておいたし、相談しながらするから大丈夫だといっていたということらしい。いやはやあっぱれ。美容院に着くと丁度お客さんが一人帰っていった。よく見ると店内には客が一人もおらん。わー珍しい!今日は貸し切り?と友達が驚く。店長らしい男性の美容師さんを含め5人の美容師さんがいた。内2人はギャル系のまだ経験が浅いような美容師さん。まずこの2人ではあるまいと判断。椅子の周りを掃除していた30代中頃かとおもわれる女性が、あらー相当長いね〜と、おいらの髪を見て一声。どうやらこの人がその美容師さんらしい。なるほど覇気のある声で動作も敏速で丁寧な感じだ。その美容師さんが聞いていたより全然状態がいいよという。聞けばめちゃくちゃ髪が傷んでてくせ毛で、毛の量も半端じゃなく多くて太いし針金のようだからハサミが折れちゃうかもよ!とかなんとか言っておいたらしい。・・・いくら友達でもそれってひどくないか?
そんなおいらの胸中とは関係なく早くもシャンプー台へと案内された。シャンプーはギャル子が担当らしい。思ったとおり仕事が雑だ!でも洗髪してもらうのってキモチイイ〜のである。
いよいよカット!すっごーーーーーーーく不安だ!もしかして緊張してるー?はい、そりゃもう。でもここは緊張してません!と言ったが力んでしまった。あーばればれ。あーだこうだと横から友達も口を挟みつつ、脱色して傷んだ毛は殆どなくなった。が、予想以上に短くなった・・・と感じたのは、腰までの長さからブラのラインまでの長さの差だろうか。サイドと前髪にきたとき、前髪は切って下さいとつたえ、どのくらいの量を切るのか決めかねていると、少しずつ切っていってくれた。分けていた伸びかけの前髪も切ってくれと言うと、それはもったいないし止めた方が良いというのでそこで断念。でもほんとにパツンときっただけの前髪をみて、あのーもっとこう、シャギーカットっていうの?とにかくそいでくれといってみた。そしたらやってくれたけど全然あまいよ!ちょっと苛立ちジェスチャーも交え、もっとこう眉毛が隙間から見えるくらいにジグザグな感じに大胆にやってくれと要求。その甲斐あって前髪は気に入ったおいら。他は少々の注文をしつつも前髪以外は殆どお任せになってしまった。カットが終わって、地毛の色を活かしてカラーリングもしてみた。あーナチュラル。最後のセットはアイロンでストレートにしてみた。これがも〜ストパーばりにサラぺちゃになっちゃってびっくり!髪がツヤツヤして綺麗なの!!!あこがれのストレート。くせ毛の人って髪がゴワゴワして、天使の輪がないようにみえるけれど、真っ直ぐのばしてみると実はツヤツヤして綺麗な天使の輪あったりするんだ!すんごい感動だ!!!自分の髪じゃないみたいに思ってしまったよ。出来栄えにおいらも友達も満足したのであるが、友達がストレートの方が良いから、今度はリペア(矯正縮毛)したほうが良いっていう。それはストレートが似合うからなのか、ストレートが綺麗だからかなのかはさておき。帰る頃には店内はお客さんでいっぱいになっていた。その後、友達宅におじゃまして夕食をゴチになり帰宅した。早速アネゴに見せると、あらー良いじゃん!似合うよ。と言ってくれたが、・・・でもー、自分でセットできればの話だけど・・・と目が覚めるお言葉!そうか、自分じゃセットできないじゃないか〜〜〜!!! ・・・アネゴの言うことは何時も当を得ている。

その後どうなったかというと・・・ご想像にお任せいたします。むー
書き終えてみると、どっ!!相当長い文章だこりゃ!